2021年11月19日(金)
日本で初めて毘沙門天が安置された修験道の霊場として知られる神峯山寺。
紅葉の名所だけあって、この日は観光客が多かった。
真っ赤な紅葉。日差しを透かして見ると、透明感が増してきれい。
迫力ある仁王像。
狛犬の獅子。
豊かなボリュームで、引き締まった顔立ち。
天台宗のお寺なのに狛犬があるところなど、神仏混淆の名残りがのこっている。
神峯山寺の本尊は、毘沙門天、兜跋毘沙門天、双身毘沙門天の3体あるが、いずれも秘仏。
兜跋毘沙門天だけ秋の大祭で開帳されるとのこと。
この兜跋毘沙門天像は、商売繁盛の神として大坂商人から、福徳千勝の神として楠木正成や松永久秀などの武将から信仰を集めた。
江戸時代、大坂商人たちは淀川を上り、右岸にあたる三島江から歩いて神峯山寺まで登ってきたという。
当時は道も舗装されていなかったから、かなり困難を伴う道のりだったことだろう。
それだけこの寺の毘沙門天は霊験あらたかだったということなのかもしれない。