2022年11月6日(日)
京セラ美術館で開かれた第76回新匠工芸会展に行ってきました。
1933年に創建された京都市美術館は、日本で現存する公立美術館のなかで最も古い建築です。
2020年に京セラ美術館としてリニューアルオープンされてから、訪れるのは初めて。
最後にここを訪れたのは東京に行く前だから、本当に久しぶりです。
西洋建築らしい堂々たるシンメトリーなデザインに、寺社建築を思わせる破風や懸魚、黒塗りに金の文様をあしらった扉やバルコニーの装飾など、和と洋が絶妙なバランスで組み合わされています。
壁の大理石や床のモザイクタイル、天井漆喰なども見事に保存され、創建当時の面影が感じられる空間。
伝統的な格天井にステンドグラスをはめ込んだ和洋折衷の天井。
天窓ではなく、ステンドグラスの奥に照明がはめ込まれています。
大日本帝国時代の建物ってほんとうに素敵。ため息が出ます。
日本人が日本という国家を背負い、日本人としての矜持をもって仕事をすると、こうした時代を経ても色褪せない素晴らしいものが生み出せるんですね。
こういうデザインは、同じ帝冠様式の東京国立博物館本館と似ています。
七代目小川治兵衛(植治)が京都市商品陳列所の庭園として1909年に作庭した日本庭園。
借景の東山と見事に融合し、完全に一体化しています。
美術館から外へ出て、庭園を散策しながら、ぼーっとできるのもいいですね。
大幅にリノベーションされた中央ホール。
作品を天井から吊り下げたり、バルコニーから観覧したりできるそうです。
おしゃれな談話室。
たんなる休憩所なのに、ここで座っているだけでちょっと優雅な気分。
二階のテラスからは東山と日本庭園が見渡せます。
ウェスティン都ホテル京都が眺望のアクセントに。
京セラ美術館、お気に入りのミュージアムのひとつになりそうです。