八坂神社初能奉納

2023年1月3日(火)

新年あけましておめでとうございます。

今年の絵馬

穏やかな三が日、八坂神社に家族で初詣に行ってきました。




西楼門

八坂さんの初能奉納にうかがうのは、4~5年ぶりかなあ。

少しずつコロナ前の賑わいが戻ってきています。






八坂神社初能奉納

山九郎右衛門さんの《翁》を拝見するのも久しぶり。

千歳は梅田晃熙さん、三番三は茂山虎真さんという、超若手のフレッシュなメンバーでした。






翁の型

「天下泰平 国土安穏」

《翁》の眼目は、この言葉に尽きます。


ごく最近まで平和ボケしていた私でさえ、年々、この言葉に込められてきた祈りの重みをずっしりと感じられるようになり、《翁》という曲が遠い昔から脈々と舞われ続けてきた意味が分かるように思います。

日本人が何代にもわたって祈念してきた思いを具現化したのが《翁》なのではないでしょうか。







奉納能は上演中の演者を撮影できるめったにない機会なのですが、写真であらためて見てみると、九郎右衛門さんの型はどのカットをとっても美しく、絵になります。






鈴ノ段

翁帰りで翁と千歳が退場したあとは三番三です。







鈴を振りながら、種まきのしぐさをする三番三。

能《翁》は、清らかな水が滔々と流れ、種をまいた穀物が豊かに実るよう祈願する予祝の芸能です。


どうか、今年も五穀豊穣でありますように。

そして、「天下泰平、国土安穏」でありますように。



後ろに見えるのは脇鼓の成田奏さん。小鼓方の期待の星です。






本殿

1654年に再建された本殿。数年前に国宝に指定されました。

本殿と拝殿を入母屋屋根で覆った「祇園造」が特徴的です。


四神相応では、八坂神社のある東山は青龍が守護することになっていますが、この社殿の下には龍宮に通じる龍穴があるという言い伝えがあります。

この地下で青龍がとぐろを巻いているなんて……そういえば、四天王寺の地下にも青龍が棲む池があるという伝承がありましたね。


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大国主

大国主神とその御子・事代主神、そして大国主の補佐役だった少彦名命を祀るお社です。

縁結びの神さまなので、けっこう人が並んではりました。




大国主因幡の白うさぎ

卯年なので、因幡の白うさぎさんも大人気。







祇園えべっさん

祇園えべっさん」こと北向蛭子社。




美御前社

女性に一番人気は、宗像三女神を祀る美御前社(うつくしごぜんしゃ)。

お参りすると「今よりもさらに美しく」なれるそうです。

1591年に建立されたそうですから、けっこう古いお社なんですね。



美容水

美御前社の前では「美容水」が湧きだしています。

「身も心も美しくする」御神水とのこと。

手の甲につけてみましたが、肌が水をはじく感じです。

せめて心だけでも、少しは美しくなれるといいのですが(笑)。