2023年6月24日(土)
下鴨神社名物のみたらし団子の老舗「加茂みたらし茶屋」。
さすがに有名だけあって、行ってみると長蛇の列。15分ほど並んでから、なかへ案内されました。
創業1922年の加茂みたらし茶屋は「みたらし団子発祥の店」とされていますが、本当のところどうなのでしょう?
みたらし団子は、もともと下鴨神社の御手洗祭で神前にお供えされる神饌菓子でした。
なので、みたらし団子の起源は1922年よりもはるかに古いはず。
「みたらし団子発祥の店」というのは、おそらく「みたらし団子発祥の地にあるみたらし団子のお店のなかで現存最古」という意味かもしれません。
店にはお庭があって、ここでもいただけるようです。
緋毛氈の園遊床や赤い傘など、いかにも茶店らしい雰囲気。
右手奥には鬼子母神(鬼子母善神)の祠がありました。
お団子は、ベテランらしき老婦人が慣れた手つきで焼いていました。
お団子が焼ける香ばしい匂いが店内いっぱいに広がります。
焼きたてのお団子が運ばれてきました!
焦げたところが香ばしくて美味しい! つまようじが付いているので女性でも食べやすいです。
3本目くらいになると温度が冷めてきて団子が固くなってくるので、できたてのうちに素早く食べるのがコツですね。
みたらし団子の発祥は鎌倉時代、後醍醐天皇がお清めのために御手洗池の水を手で掬おうとすると、池から湧く霊水の泡がプクッと浮かび、それから少し間を置いて泡が4つプクッ、プクッ、プクッ、プクッと浮かび上がったことから、その泡をかたどったものがみたらし団子になったといいます。
この御手洗池の泡の故事にちなんで、串先に団子をひとつ刺し、間隔をあけて4つの団子を刺したものを人体に見立て、串先の団子を頭部、その下の4つの団子を胴体とする五体の人形(ひとかた)につくったのが、みたらし団子でした。
これを厄除け人形として御手洗まつりの際に神饌として供えたのち、氏子たちが持ち帰って食べたそうです。
お店の雰囲気と団子の由来を味わいながら楽しめる古社の伝統スイーツでした。