平野神社

2021年6月17日(木)

金閣寺・敷地神社をまわってから、こちらの神社へ。

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平野神社は、桓武天皇の母・高野新笠百済系渡来氏族の出身だったことから、百済系の神々を祀った神社です。
創建は平安遷都のころ。

「桜」が神紋となっている平野神社の境内には、珍しい桜の品種が数多く植えられています。





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4殿2棟の本殿。
第1殿から第4殿まで、それぞれ今木神、久度神、古開神、比売神が祀られています。

四柱の主人公は、渡来系の今木(今来・イマキ)の神。
もとは平城京に祀られていた今来の神を、桓武天皇平安京に移したそうです。


久度(クド)はその名の通り、カマドの神さま。
古開(フルアキ)は、開拓の神さま。

比売神は、桓武天皇の母・高野新笠の母方の祖先神といわれています。

桓武天皇がこの神社に母方の百済系の神々を祀ったのは、百済系の神々が怨霊鎮魂の呪術(陰陽道宿曜道)を司るからだという説もあります。

早良親王井上内親王といった多くの怨霊に祟られ、平安京に遷都した桓武天皇は、怨霊たちを鎮めるためにこの社を建てたのかもしれません。


画像では分かりにくいのですが、第一殿と第二殿、第三殿と第四殿はそれぞれ空殿を挟んで連結しています。
こうした平野神社独特の形式は「比翼春日造(平野造)」と呼ばれています。





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末社の4社併祀社(春日神社、住吉神社蛭子神社、鈿女神社)





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八幡神社




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日本最大級の餅鉄「すえひろがね」。

鉄が70%も含まれている不思議な石とのこと。

平野神社のお守り「授かる守」のなかに磁石が入っているので、この「すえひろがね」にくっつけて霊力を持ち帰ると御利益があるそうです。




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樹齢400年のクスノキの御神木。
幹周り4・85メートル。

「すえひろがね」には触らなかったけれど、こちらの御神木には触れさせていただきました。
力強くも、あたたかい、包容力のある霊木。

植物、大好き! 癒される……。



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3年前の台風被害にあった拝殿の修復工事。

そういえば、ニュースで被害の様子が報道されていた記憶が。

今年は自然災害が酷くならないように、どうか日本の民と国土をお守りください。